7月4日(金)14:00〜 島原文化会館大ホールにて、生徒・保護者・職員・同窓生を対象とした教養セミナー「島高青楓塾」が実施され、小浜温泉伊勢屋女将 草野有美子さんの講演が行われました。 草野さんは、松浦(御厨)市の造り酒屋であったご実家の倒産で、叔父さんのお宅にお世話になるため高校1年の15歳で島原に。学費以外の生活費は島原の子守唄を踊ってもらうおひねりで稼ぎながら島原高校に通学(高26回)。活水短大を卒業された後、島原グランドホテルで勤務され今のご主人と出合い、伊勢屋旅館に嫁がれました。 昭和54年から伊勢屋旅館女将となられ、平成13年度全国商工会女性部主張発表会で全国最優秀賞を受賞、平成25年より長崎県商工会女性部連合会副会長として各種団体と共に町づくりのため先頭になり奮闘中! その他にも、長崎県観光審議委員、長崎女性力を活かす「お慶プロジェクト」メンバー、長崎県福祉の街づくり委員、雲仙市都市計画審議委員などとしてもご活躍。 講演の最初に島原半島は世界ジオパークであり、小浜温泉は500m内に105度の温泉・43度の冷泉・湧水があり、地熱発電にも力をいれていると、自称「小浜の広報部長」として、小浜温泉の素晴らしさを熱く伝えてくださいました。 さて、今回、講師としてお迎えした草野さんの講演の演題は『 「お・も・て・な・し」って何? 』 草野さんは、女将業・会社経営・選挙のお手伝い・地域を思う気持ちを通して、36年間、自分以外の人との人間関係を重ねてこられ、その自ら培われた貴重な経験をもとに、接客の基本である本当のおもてなしとは・・・をお話してくださいました。 その貴重な講話の内容を、少しだけですがお伝えできたら思います。 「おもてなし」とは、お客様がこうしてほしいと思ってらっしゃることを、お迎えする私が、そのお客様の気持ちをくみとって、そのお客様への私の心配りを形や言葉に表現して差し上げること。すなわち、「おもてなし」とは相手を思う思いやりの気持ち。 接客の基本は、相手に不安な気持ちや嫌な思いを与えないこと、幸せを感じてもらうこと。自分も幸せになりたいから接客の仕事をしている。誰もが幸せになりたいと思っていることを理解することが大切。 相手を思う思いやりの気持ちを持つとは・・・相手の気持ちの変化に気づくこと。これは相手に気持ちを寄せないと出来ない。気づいたら語りかけるなどして相手に自分の気持ちを伝える。その為には挨拶が最良な方法。だけど、一番難しい。 〜挨拶は目から口から心から〜 「挨拶は目から」・・・挨拶をするときは相手の目を見る。それは相手を認めること。認めるの反対は 無視することで、絶対にしてはいけない。 「挨拶は口から」・・・挨拶は声の高さ、速さ、大きさ等、状況によって変えていくことも大切。 相手に届いてこそ挨拶。 「挨拶は心から」・・・心は表情や動作に現れる。相手が安心する表情とは・・・それは笑顔。 自分は笑顔が出来ているかな・・・という問題意識を持つことが大切。 もし出来てないと思う時でも、まずは努力をしてみること。 方法としては、意識して口角を上げてみる、自分の気持ちをコントロール する。気持ちをコントロールすることは難しいが、訓練することで必ず出来るよ うになる。 自分の気持ちを相手に伝えるための大切な挨拶・・・だからこそ、挨拶は自分にとって大切な人にほど、良い挨拶をしてほしい。 また、がんばらんば国体では、全国から会場入りし緊張している選手たちやお客様の心を思いやることが一番のおもてなし。気持ちのこもった挨拶をしてあげてほしい。今回、そのおもてなしを実践する良い機会であると思う。 最後に手話を使った「おはようございます」「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」の挨拶を披露し教えてくださり、「会場で自分に目を向け心を寄せて聞いてもらって、素晴らしいおもてなしを本当にありがとう!」と締めくくってくださいました。 講演終了後、校長先生や生徒達からのたくさんの質問にも、一つ一つ丁寧にお答えくださり、草野さんの大切にされている「おもてなしの心」を、まさに実感する時間でした。 前後してしまいましたが・・・今回の講演のため文化会館へ向かわれる前に、島原高校で草野さんをお迎えし、北浦校長先生・鳥越教頭先生・渡邊教頭先生・同窓会事務局長の峯先生とご歓談。 講演の冒頭で校長先生からもご紹介がありましたが、草野さんは北浦校長先生・峯先生と島高在籍時代の同級生(高26回)でいらっしゃり、短い時間ではありましたが、とても和やかで楽しい時間を過ごしていただけたようです。
|